男はまず、目の前の事を考えた。
「まず今月の返済だ」
無駄のオンパレード
そう、毎月21万円の借金返済のみならず、その他のクレジット引き落としも当たり前の如く控えていた。
男は、とあるメーカーの営業マンである。
この男の浪費癖は酷いものがあった。
食費が…
食事は外食メイン。
食べる事が趣味なのでエンゲル係数など気にせず、食へのお金は惜しまない。
健康志向だから、体に良さそうならば、高めのランチでも躊躇しないOLのような一面がある。
更に3食だけでなく、甘い物が大好きで、息抜きと言ってはコンビニでお菓子を買ってくる。
「これが無いと調子が出ない」らしい。
職場のお姉さまにも差し入れは事欠かない。
気持ち良く仕事をしてもらうためにと、ほぼ毎日何かしらのお菓子を配っていた。
また、たばこは吸わない一方、コーヒーに目が無く、こちらもバンバン缶コーヒーやらコンビニのコーヒーを買ってくる。
そして支払いはいつも電子マネーだ。
まるで打ち出の小槌の如く、バンバン携帯にチャージしては使い果たしていく。
気がつけば、電子マネーだけで月4〜5万使用していた。
無駄遣いは食だけに留まらない
それだけではない。
髪を切るなら美容室、スポーツジムに入会し、休日はカフェ巡り。
ほんと、なんだよこのOL男は!
そして極め付けはマッチングサイトである。
独身で只今地方赴任中の為、出逢いがない。
知り合いのいない土地で、出逢う場所も少ない事から、ネットに活路を見出しのが始まりだった。
反省
上記に挙げた諸々の浪費で10万は下らなかった。
これではお金が貯まるはずがない、当たり前だ。
男は首が回らなくなって初めて、いかにこれまで無駄遣いが過ぎていたか思い知らされるのだった。