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株式投資

【ダウ暴落】どうして長期金利が上がると株価が下がるの?

投稿日:2021年3月1日 更新日:

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しまきです。

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ダウ平均暴落で注目を集める国債と金利

先週後半アメリカのダウ平均が連日下落し、いよいよバブルが崩壊かという声もちらほら聞こえてきます。

そんな中でここ数日よく耳にするのが国債や長期金利のお話。

金利が早いペースで上がると、何故株価が下がるの?

金利が上がるって景気がいいから、株価も上がるんじゃないの?

っていうか、金利って何?長期と短期があるの?

そう思ってる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実際私も最初聞いた時は同じこと思ってました。

なので、今回は金利とは何か、そして金利と株価の関係性について、見ていきましょう。

金利の前に、まずは国債について

金利と株価の話をする前に、まずは国債について知る必要があります。

国債は国の借金

これは、皆さんご存知ですよね。

日本なら日本銀行が、アメリカならFRB(いわゆるアメリカの中央銀行)が債権を発行して、

銀行や証券会社、保険会社、また一般の国民から資金を調達します。

勿論国はお金を借りているわけですから利息を債権者である機関、国民に支払っているわけです。

また重要なポイントとして、国がデフォルトしない限りは、必ず期日になると返金されます。

なので、最も安全な投資商品ということで、国債はリスクフリーと言われています。

貸した金額は変わらないが、国債の市場価値は常に変化する

国債の分かりづらい所の一つとして、

国債は、国に貸した金額自体は変わらないものの、その市場価値は日々変化しています。

間違いなく利息を払ってくれる国なら、みんな安心してお金を貸しますよね。

なので経済大国のように、安定した国の国債なら人気があり価値も高いです。

一方で、社会情勢が不安でいつデフォルトしてもおかしくないような国の国債は、

ギャンブル性が高く、安定資産としての市場価値は低めです。

国債には先物チャートが存在しますので、これを見れば、現在の国債における市場価値を確認する事ができます。

こちらは、日本の長期国債の先物チャートです

国債は自由に売買できる

あと国債の特徴として、自由に売買する事が可能です。

例えば10年後に全額返してもらう権利を持っていたとして、

急なお金が必要になったために、証券会社等に途中でその権利(債権)を売却すことが可能です。

売買が可能なので、市場価値も上下するわけですね。

次に長期金利を把握しよう

長期金利とは、国債など長期の債権で発生する利益のこと

Wikipediaでは

償還期間の長い債券や満期までの期間が長い金融資産や負債の金利。

https://www.google.com/url?sa=t&source=web&rct=j&url=https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%25E9%2595%25B7%25E6%259C%259F%25E9%2587%2591%25E5%2588%25A9&ved=2ahUKEwjZndvE34zvAhVxHKYKHQO_DWsQmhMwCXoECAIQAg&usg=AOvVaw2ayVfrJDzdaHYZ7dwVIKy4

とあります。

ただ、ニュースで「長期金利」と言われれば、国債の事だと認識しておきましょう。

※重要 国債の長期金利は「利息+譲渡益」

さてみなさん、ここが勘違いしやすい所です。

「金利」と聞くとどうしても銀行の金利を想像してしまいますよね。

つまり「金利=利息」ということですね。

ですが国債の場合は少し異なります。

金利には利息(インカムゲイン)の他に譲渡益(キャピタルゲイン)も含まれるんです。

先程も説明したように、国債は市場価値が変動します。

また、国債が市場で流通する際、実際に国に貸した金額よりも安い価格で取引されることが多いです。(現在のように高い場合もありますが)

例えば、10年後に100万円返ってくる国債が、昨年はコロナで社会情勢が不安だったので80万円で取引されていたとしましょう。

仮にその時に購入していて、満期まで国債を持っていた場合、毎年入る利息以外に、売買の差益(100万-80万=20万)が儲けとなります。

この利息と差益を合計した儲けの事を金利と呼んでいるわけです。わかりにくいですね。

国債の価格が上がれば、金利が下がるのは当たり前

さて、よく国債が上がると金利が下がるって言われますよね。

国債についてよく分からないと、ちんぷんかんぷんですが、

上記の話が分かれば、なんてことはないですよね。

仮に国債が80万から90万になれば、差益は20万から10万になるので、金利は下がりますよね。

もちろん、社会情勢や政府の方針で利息の変動もありますから一概には言えませんが。

長期金利って具体的にどのくらい?

1年以上の国債で発生する金利は全て長期金利に該当します。

ただ、指標としてよく使われるのは10年国債の金利になります。

今回の米国債金利も10年の話になります。

本題 なぜ長期金利が上がると株価が下がるのか

株より安全な国債に資金が移動するから

国債の旨味が少ない頃は、多少のリスクを取ってでも株に資金は集中します。

しかし、国債の金利が上がれば、安定性を求めて国債を買うために、株を売る人が増えるからです。

※ただ、ふと疑問に思ったのが、国債に買いが集まれば、譲渡益(キャピタルゲイン)は減って、金利は下がるはずなんですよね…

割高のグロース株は、リスクに対する旨味が減少するのでより売られやすくなるのは分かりますが。

金利が上がると資金の流動性が鈍くなるから

以前、1990年初頭のバブル崩壊について記事を書きました。

この時も、バブル崩壊の引き金は金利の引き上げでした。

91年からのは国債の金利ではなく、政策金利の上昇でしたが、

国債の長期金利も、政策金利も、銀行の貸出金利に影響します。

よってお金が借りにくくなり、投資なども鈍化し、株も売られやすくなります。

また銀行も、低金利の時は今まで色んなところにジャブジャブお金を貸していたのに、

リスク回避の為に、業績の悪い会社から資金を回収するといった貸し剥がしが発生し、

倒産の増加で景気悪化→バブル崩壊へ繋る事もあります。

実態経済が好調な場合の金利上昇なら良いが…

もちろん、金利上昇が全て悪ではありません。

景気が良く、お金が循環し、世の中がインフレに回っている中での金利上昇であれば、

資金が国債にも株にも回るので、全体的に上昇するでしょう。

しかし不景気だったり、実態経済が株価に伴っていない状態で金利が上がってしまうと、

先に挙げたような事態が起こりかねません。

アメリカの金利上昇は景気回復に期待したもの?

昨年のコロナショックで1〜3月で一気に長期金利は下落しました。

しかし、その後は徐々に回復傾向に。

そして、今週に入って拍車がかかり、一気に1.4%を超えるところまできました。

国も復興には時期尚早と、景気対策のために国債を自ら買い集め、金利を抑えてきましたが、

アメリカの景気回復への期待感がそれを上回り、一気に先週跳ね上がったというところでしょうか。

日本は分けて考えるべきかも

一方、アメリカと連動して日本の長期金利も上昇しています。

ただ、日本の場合は景気回復の見込みは不透明で、この先どうなるか分からない状況です。

そんな中でもし、金利が更に上昇してしまうと、90年代初頭のようなバブル崩壊が繰り返されてしまうかもしれません。

日銀は一緒懸命、国債の買いオペにより、金利を抑えていますが、

その間になんとか実態経済をとにかく急いで回復させなければなりません。

コロナ前から景気はずっと停滞気味でしたが、今回のコロナがトドメにならないよう、

政府にはきちんとした景気対策を施して欲しいわけですが…

3/6 追記

アメリカ長期金利はその後も上昇し、コロナショック前の水準まで戻しています。

FRBパウエル議長 “長期金利急上昇”に懸念 株価は大幅に下落

この中で、パウエル議長は「債券市場の混乱が続けば、景気回復に向けたFRBの目標達成が危ぶまれる」と述べ、長期金利の動きに懸念を示しました。ただ、パウエル議長は「経済活動の再開にともなって消費が増えれば物価は上昇する可能性がある」とも述べていて、市場では「期待していたほど強い警戒感を示さなかった」と受け止められ、逆に長期金利の上昇につながりました。

https://www.google.com/amp/s/www3.nhk.or.jp/news/html/20210305/amp/k10012898401000.html

上記から、3/18発表のFRB政策金利(FOMC)で、金利上昇も懸念されることから、それまでの期間は株価が不安定となりそうだ。

一方で、日本の金利は今週末0.01%未満に抑え込まれました。

アメリカと違い、まだまだ景気回復の糸口が見えない日本としては、ここで上がってもらっては非常に困るといったところでしょう。

まとめ

いかがでしたか?

これまで、株価ばかりに気を取られていましたが、

連動する国債や長期金利の動きも同じくらい大事です。(今回取り上げなかった為替も)

多面的に市場の状況を捉えることで、トレードの勝率を少しでも上げていきましょう。

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