しまきです。
2021.2.10 時点で、日経平均が29563円。
いよいよ3万円を射程圏内に捉えた感があり、
再びバブル時代が到来するのではないかと期待も高まります。
とはいえ過去にはバブル崩壊、そして長引く不況という負の歴史があります。
バブルに対してネガティブな印象を持たれる方も少なくない中で、
『今から乗るのは遅いのか、それとも今からでも乗るべきなのか』
悩んでる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実際、私自身も乗り遅れてしまった身で、
今からでもインデックス投資などやった方がいいのか、悩ましく思っています。
そこで考えたのが、そもそもなぜ1980年代後半にバブルが起こり、そして崩壊してしまったのか?
加えて、前回のバブルと現在の状況で共通する点、異なる点はどこなのか?ということです。
それを知ることで、投資の判断材料になるのではと。
ということで、今回はかつてのバブル時代について、
そして過去と現在における共通点、相違点についてお話して参ります!
Contents
なぜバブルになったのか?そして崩壊したのか。
ネットで早速調べてみました。
そしたら、ピッタリの教材を発見。
1980年代のバブル狂騒について、中田敦彦のYouTube大学が分かりやすく解説していました。
詳しくは、この動画を全編見て頂ければ理解できると思います。
で、時間のない方の為に、バブル発生から崩壊までの流れを簡単にまとめてみました。
バブル発生から崩壊までの流れ
戦後日本は、対米貿易黒字で輸出絶好調。(裏を返せば、アメリカは貿易赤字で苦しい)
↓
激おこアメリカ、プラザ合意で円高誘導
↓
円高により輸出ビジネス大打撃で景気鈍化(円高で輸出時の利益率低下のため)
↓
日本政府が金融緩和による金利引下げで景気対策
(金利を下げれば、実業家がお金を借りやすくなって、国内事業への投資機運が高まると期待して)
↓
本来の目的である国内事業ではなく、土地や株式にお金が流れる
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不動産、株式の価格高騰
↓
銀行もどんどん実業家へ融資を行う
↓
一般人も含め、多くの人が投機目的で不動産や株を買い漁る
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不動産、株価がバブル状態に
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世界のお金が日本に集中
↓
アメリカ、またも激おこでBIS規制(銀行は資本金に対して決められた比率以上の融資を行ってはいけない)
↓
日本の銀行は、この時点ですでに規制の比率を超えた融資を行っていたので、比率を下げるために慌てて金利引き上げ、貸し剥がし(貸した金の回収)
↓
一気に投機ブーム終了、地価や株価が暴落
一言でまとめると、アメリカに始まり、アメリカに終わったバブルブームでした。
1980年代後半と現在の共通点、相違点
さて、それでは当時のバブル期について抑えたところで、
今度は現在の状況と比較してみましょう。
共通点① 低金利
上記の通り、1980年代後半のバブルは日本政府の金融緩和による、公定歩合引下げが引き金となったと言えるでしょう。
1985年が5%だった金利が、翌年には3%まで下落しています。
一方、現在は日銀によるマイナス金利政策により、当時よりも更に激しい金融緩和が行われています。
金利が低く、投資の為に資金を借りやすい状況はどちらも似ていると言えます。
相違点① 社会情勢
1980年代は、戦後の高度経済成長期がやや落ち着きを見せるも、好景気を維持しており中流階級も多く存在しました。
国民の消費意欲は高く、投資に対しても積極的であったと言えるでしょう。
一方で現在は真逆の状況です。
失われた30年、長引く不況。更にはコロナの影響により経済はさらに低調。
多くの国民は、日経平均の上昇とは裏腹に、消費意欲も低く、切り詰めた生活を送っています。
相違点② 海外投資家の割合
80年代後半のバブル期まで、海外投資家の国内株式の保有比率は約5%と言われています。
つまり、バブル期の主なプレイヤーは日本人だったわけです。
ですがバブル崩壊後の90年代から比率は上昇し始めました。
海外の機関投資家がどんどん目立つようになってきます。
そして現在、どのような状況になっているでしょうか?
日本の上場企業のうち、99%以上が日本に本社を置く”生粋”の日本企業です。株主も、多くは国内金融機関や個人投資家で、およそ7割を占めています。外国人投資家は3割程度に過ぎません。
しかし、日本株売買のシェアとなると、外国人投資家の割合が約6~7割に跳ね上がります。
株価形成に影響を与えるのは、株式の保有ではなく、実際に売買を行っているかどうかです。株式を大量に保有していても売買しなければ株価への影響はありません。
さらに、相場動向に影響を与える先物市場においては7~8割が外国人投資家とされ、「日経平均株価が500円以上動く時は背後に海外勢がいる」とも言われています。
https://www.newsweekjapan.jp/amp/stories/carrier/2019/02/6-47.php?page=1
当時とは、市場に参加するメンバーがガラリと変わったと言って良いでしょう。
相違点③ 日本株のPER
PERとは株価収益率の事ですが、簡単に言うと、その株が割高か割安かを判断する指標になります。
2021年現在の日経平均におけるPERは、約25倍です。
2017〜2019年のPERが大体11〜15倍でしたので、2倍ほどに上昇していると言えます。
では、1980年代後半はどうだったか?
Wikipediaによると、
バブル期の日本株のPER(株価収益率)は、80倍以上となっていた。バブルが弾ける直前の日本株のPERは、100-200倍であった。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%96%E3%83%AB%E6%99%AF%E6%B0%97
とあります。
現在のPERも高く感じるが、この当時がいかに過熱していたか、指標から読み取れますね。
相違点④ インフラ
当時は証券会社の窓口で株を買うのが一般的でした。
Windows95が出る前の時代ですから、パソコンで株の売買をする人はまだまだ少なかった事でしょう。
ですが技術は進歩し、誰でも株がスマホ一つで変える時代になりました。
ネット証券で少額から始められる事もあり、当時は敷居が高かったトレードも、
今ではゲーム感覚で学生でも気軽に参加できるようになりました。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、80年代後半のバブル期と崩壊について、また現在との比較についてお話してきました。
結論から言うと、当時と現在では異なる点が多いと感じました。
PERを見る限りでは、まだまだ伸びしろがあるようにも感じますし、
大きな地政学的リスクがない限りは、今後も上下を繰り返しながら、
日経平均株価は上昇していくのではないかと思いました。
ただ実際、コロナショックという大きなイベントがあっても、
たった一年で株価回復するどころか、更に上昇していますからね。。
あの時仕込んだ人はウハウハでしょうね。
ただ、何が起こるかわからないのが株のトレードです。
きちんとリスク管理は忘れずに、この先の相場を楽しみましょう!
2021.2.27 追記 アメリカ10年国債の金利急上昇が、ダウ平均暴落に繋がった?
さて、日経平均にも大きく影響している米国ダウ平均ですが、
25、26日で1000ドル近く下げています。
この影響として報道されているのが、アメリカ10年国債の金利上昇です。
過去の歴史上、長期国債の金利上昇は株価などに悪影響を及ぼすと言われております。
米10年金利は昨年3月に0.32と過去最低の金利を付けたあと、ジワジワと上昇していました。
ここ最近懸念されていたのが、米10年金利の1.4超えでした。
ここを超えると金利上昇が加速し、投資家達が嫌気してリスクヘッジで株を売り始めるのではないか、ということです。(コンベクシティヘッジ)
◆米金利
— Big Daddy (@BigggDadyy) February 22, 2021
バンカメが米債は10年金利が1.4%を抜けるとヘッジ売りが出ると分析したレポートを先週出したことで『1.4%』が意識されています。今日のhighは1.392%です。
実際、ダウ平均が暴落した25日に米10年金利も1.4を超え、一時1.6を突破。
26日も下がったものの、1.4付近に留まり、やはりダウ平均の下落は続いています。
今後の米10年金利に注目したいところですね。
ちなみに、今回の敬意についてこの動画が分かりやすいです。
ちなみに米10年金利と、FRBの金利は別物なので、ご注意ください。
米ゼロ金利はしばらく継続しそう。
— しまき💰株初心者 (@simaki1400) February 27, 2021
日本も同様かな。https://t.co/DbRR0w477A
FRBの方はしばらくゼロ金利が続きそうです。